公益社団法人日本バレエ協会

Home > その他 > バレエのレッスンにおけるマスクの着用について

バレエのレッスンにおけるマスクの着用について

2022-06-02 カテゴリその他 タグ

corona-prevalence

バレエのレッスンにおけるマスク着用の必要性について、文部科学省・スポーツ庁の見解をもとにバレエ協会として提言します。

政府文部科学省スポーツ庁は、「学校における基本的な感染対策として(中略)飛沫を飛ばさないようにマスクの着用を徹底することが適切です。一方で、運動を行う際にマスクを着用する場合、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症になるリスクが指摘されています。このような運動時のマスク着用による身体へのリスクを考慮して、学校の体育の授業におけるマスクの着用は必要ありませんが、体育の授業における感染リスクを避けるためには、地域の感染状況を踏まえ、児童生徒の間隔を十分に確保するなど(中略)対策を講じることが必要です。」との見解を示しました。(詳しくは文部科学省・スポーツ庁HPをご覧ください)

しかしながら、バレエの稽古場環境と学校体育の現場環境は全く異なります。後者は殆どが広く風通し良好な体育館や校庭で行われるのに対し、前者、すなわちバレエの稽古場は殆どがソーシャルディスタンスの確保が難しい屋内であり、騒音対策上、比較的閉じられた空間で行われているのが我が国の現状です。またレッスン方法にしてもバーを挟んで向かい合わせで行う、センターレッスンは全員一度には出来ないのでどうしても上下どちらかに生徒が固まってしまうなど、学校体育の環境とは全く異なっています。

従って「同じく体を動かす事だし熱中症のリスクを抱えているのも同じ」だからといって、学校体育と同一視して判断するのはとても危険です。過去に指導者の方針でマスクをしないで稽古をしていた教室でクラスターが発生した事例も、当協会には報告されています。日本バレエ協会としては、マスクの着用については稽古場環境の建築躯体的条件、室温、ひとクラスに参加する生徒の人数、さらには一人一人の生徒さんのその日の体調等、多面的に検討して個々の指導者が慎重に判断すべき内容であるとして、感染者微増傾向にある現時点で学校体育に於ける政府見解がそうだからとバレエの稽古にもその考えを適用する事は現時点ではお薦め致しません。

7月が近づき、日本列島は「危険な」程の暑さに包み込まれています。密閉空間に近いバレエの稽古場で適切に冷房を使わなければならないのは当たり前の事で、近隣に迷惑にならない様音量を下げて窓やドアを全開にする、参加生徒数が少なければマスクを外す、あるいはマスクを外していても密にならない様にひとクラスのレッス参加者の数を調整するなど、要は教師が自身の教室の環境を考慮して生徒の安全を第一に判断すべき事で、マスク着用についても画一的なルールが適応される現場ではないことをバレエ教室主宰者・教師の皆様はしっかり認識して頂きたいと思います。<令和4年6月20日更新>