「バレエ・フェスティバル」について
JAPAN BALLET ASSOCIATION   BALLET FESTIVAL
「Ballet クレアシオン」について
JAPAN BALLET ASSOCIATION   BALLET CREATION
 クラシック・バレエのルーツは、中世イタリアのルネサンス期にあると言われております。当初は王侯貴族や富豪達の学芸会の様なバレットとかバレッティと呼ばれた音楽や歌謡に合せて踊られたこの宴会の余興は、時代を経るに従って次第にストーリー性を帯び始め、同時に当初のただ歩き回る様な舞踏から、やがては様々な舞踊術が考案されて行きます。それはすなわち今で言う「振付家」の誕生を促しました。
 以来、バレエはダンサーと振付家が左右の両輪となって今日の繁栄の礎を築き、19世紀におけるクラシック・バレエの技法的・作品的な爛熟期を経て、前世紀、そして今世紀には古典枠を果敢に踏み出した様々な試みが、主に世界の振付家達によって創造されております。

 一方、我が国バレエは、その揺籃期において主にバレエの踊り方、すなわちテクニックの習得に重きを置いて発展してきた経緯から、どちらかと言えばバレエ振付家の育成において西欧のそれに比較しておざなりであった観は否めず、
そのために我が国バレエが復興した第二次世界大戦終結以降も、作品の振付指導を外国人振付家に頼る事もしばしばで、加えて興行収益上の問題から古典作品の上演が優先されがちであったという事情も原因して、我が国独自のバレエ芸術の創造・確立の前途は決して明るいものとは言えない状況がしばらくは続きました。

 その様な状況を鑑み、我が国独自のバレエ芸術の創造・振興のためには、優れた振付家の育成と、その作品発表の場の提供が不可欠かつ急務であるとの認識の下に、日本バレエ協会では昭和38年(1963年)以来、本「バレエ・フェスティバル」を毎年開催し、我が国の新進気鋭の、あるいはヴェテラン振付家に新たな創作発表の機会を提供し続けております。

 本フェスティバルから巣立った振付家は枚挙に暇が無く、また、我が国独自のバレエ作品の傑作として再演が繰り返される作品も数多く、我が国独自のバレエの振興発展、並びに独自の舞踊観の構築に本フェスティバルが果たして来た役割、更に今後果たすべき役割は、多大なものであると自負致しておりま
す。

 尚、本事業は平成23年度より文化庁との共催で「Ballet クレアシオン」の名称にてその趣旨を引き津で開催されております。
→ 過去の公演